外国人材活躍に向けて 鳥取県商工労働部の取り組み①

2018年11月22日


鳥取県では、外国人労働者の受入れに対して様々な取り組みを行っています。

今回は、鳥取県の外国人材活躍の支援について、鳥取県商工労働部 雇用人材局の雇用政策課長である小林靖尚様にインタビューを行いました。

鳥取県商工労働部のHPはこちら

外国人材活躍のためのセミナー開催

―――本日はありがとうございます。まずは、鳥取県での外国人雇用について教えていただけますでしょうか。

 

小林(以下、敬称略)2017年10月末時点で次のようになっています。

外国人の主な在留資格と鳥取県内の人数 (2017年10月末現在。鳥取労働局資料より)

鳥取県では、外国人雇用に関心があっても具体的なノウハウがわからないといった企業も多いため、外国人雇用に詳しい専門家を他県から呼んで、外国人雇用についてのセミナーを定期的に行っています。2018年8月には、鳥取市と米子市で高度外国人材の雇用をテーマにしたセミナーを開催しています。また2018年11月には、外国人技能実習制度をはじめとした外国人雇用についてのセミナーを、鳥取市と米子市で開催し、多数の企業に参加していただきました。回を重ねるごとに参加者が増えていくのは、主催した側としても有難いです。

 

―――地元の新聞社が取材に来るなど、注目されたイベントでしたね。

 

小林 このようなセミナーの開催は、鳥取県では画期的なイベントになりました。参加した企業からも好評でしたので、今後もこのような企画を通して、外国人雇用につなげられればと考えています。

外国人雇用サポートデスク開設などによる支援

―――外国人雇用についてのその他の取り組みについても教えていただけますでしょうか。

 

小林 鳥取県では、2018年1月から外国人雇用サポートデスクを開設しています。外国人を現在雇用中、またはこれから雇用しようとする鳥取県内の企業や団体等が無料で利用できます。

相談内容としては、在留資格に関するものが多いため、窓口には電話をいただければ制度に詳しい行政書士をご紹介し、出入国管理法についての説明や、外国人の募集・採用時の注意点のアドバイス、その他個別相談なども行っています。(個別相談などは一部有料になることがあります)
外国人を雇用するときには不法就労をさせないことが必須であり大前提ですが、例えば資格外活動の許可をもらってアルバイトをしている留学生の場合、週28時間以上就労させてはいけない等の知識が必要です。こういったルールの知識がまだじゅうぶんでない企業もあるため、前述のセミナーや雇用サポートデスクなどにより、サポートしていければと思っています。

 

―――労務管理については、どのように対応しているのでしょうか。

 

小林 外国人サポートデスクへの雇用や労働関係の相談については、鳥取労働局につなぐなど、連携して対応します。

外国人雇用サポートデスク以外での支援としては、外国人と企業との就職マッチングの機会の提供があります。具体的には留学生向けに、鳥取大学内で企業説明会を開催したり、関西経済連合会の外国人向け合同企業就職説明会に参加したりして、就職の支援をしています。今後は民間が開催する就職説明会などにも積極的に参加する予定です。
また、企業向けの見学会も開催する予定です。高度外国人材をこれから雇用したいと考えている県内企業向けに、県外で外国人を雇用している優良企業の見学会の提供も行います。先進的な取り組みをしている企業を見学することは、これから外国人を雇用する企業にとって大変参考になると考えています。

技能実習制度では日本語教育が課題

―――さきほどのデータによると、鳥取県の外国人労働者のうち約半数が外国人技能実習生となっています。技能実習生の受入れ企業の現場の声にはどのようなものがありますでしょうか。

 

小林 技能実習生については、日本語教育のサポートが課題となっています。実習生は入国後、一定期間、日本語の講義を中心とした入国後講習を受講します。この期間は日本語の勉強ができるので良いのですが、その後それぞれの企業に配属されてからが課題になります。

 

―――入国後講習終了後の日本語教育については、法令による基準等も特段ないため、受け入れ企業により対応方法はずいぶん違いますね。

 

小林 はい、受入れ企業で日本語教育が万全にできればよいのですが、実際は苦労している企業も多いようです。鳥取国際交流財団で無料の日本語クラスの開催もしているのですが、時間と場所の関係で通えない実習生も多いのが現状です。

また、鳥取県内の実習生受入れ企業では、外国語ができるスタッフがいるところは少ないため、実習生に何かあったときの緊急対応が難しくなっています。
このように技能実習制度については、日本語学習の充実・支援が課題となっています。

しかしながら、技能実習制度は現在大変注目されています。企業の方々には技能実習制度を通して、企業の活性化や国際貢献につなげていただければと思っています。そのためのセミナー開催や相談会など必要なサポートを、鳥取県商工同労部で今後も企画していきたいと思っています。

 

―――鳥取県商工労働部の様々な取り組みについて聞かせていただき、大変参考になりました。次回は鳥取県の人材確保についてお聞かせください。

(近日公開する2に続く)

(執筆 東京都社会保険労務士会 HR NEWS TOPICS編集部 永井知子)